定価:本体2,000円+税
四六判 並製 280頁(カラー口絵12頁)
ISBN 978-4-7649-5522-6 C3042
2011年11月1日発行
坂田昌一コペンハーゲン日記刊行会 編
誠実に、真摯に、そして自由に。
科学と社会のあり方を問いつづけた科学者がいた。
坂田昌一は、湯川秀樹、朝永振一郎とともに日本の素粒子物理学の基礎を築き、クォーク理論の先駆けとなる素粒子の複合模型「坂田模型」を発表しました。
権威主義を排し、研究室の民主的運営をめざした坂田の自由な研究精神は、のちにノーベル賞を受賞した益川敏英・小林誠両氏を大きく育てたとも言われています。坂田は、社会に対して科学はどうあるべきか、科学者はどのような役割を負うべきかを、ひろい視野と哲学をもって自らに問いつづけた研究者でもありました。
本書は、「坂田模型」発表直前の1954年、コペンハーゲンにある素粒子物理学研究所に滞在したときの日記と書簡、同時期に書かれたエッセイを主な内容としています。
当時、日本では原子力基本法の制定をまえに、現在の原子力行政につながるさまざまな社会の動きが始まっていました。日本から遠くはなれて静かな研究の日々を送りながらも、坂田は日本の状況を鋭く見つめ、書簡やエッセイにその考えを記しています。
とはいえ、本書の魅力はそれだけにとどまるものではありません。
コペンハーゲンの街と人を愛し、日々の生活を愉しんだ、坂田昌一の素顔に触れていただけたらと思います。****もくじ*****
坂田昌一先生 コペンハーゲン日記刊行によせて 益川敏英
坂田日記の魅力 小林 誠
コペンハーゲン日記 1954年4月28日~11月3日
関連エッセイ・座談会
デンマークとボーア氏
座談会「原子力と国際政治」
アンデルセンの国を旅して
第十四回ソルヴェイ会議の思い出
コペンハーゲンにおける坂田昌一の横顔
薬缶を買う話 森田たま
その頃のこと 亀淵 迪
編者解説 小沼通二
参考資料
坂田昌一略歴
坂田昌一デンマーク関係著作リスト
坂田昌一関連略系図
日記関連のできごと
登場主要人名録
筆者のプロフィール
